10年ぶりにランニングを再開した話

過去のランニング歴

今から約10年前、私は研究職をやっていました。まだ若かったとはいえ、基本的にデスクの前に座りっぱなしであることが多かったため、運動不足の解消を目的にランニングを少しやっていました。

多少は練習した & 今考えると怖いもの知らずだなと思いますが、ハーフマラソンに挑戦しました。結果は、何とかゴールまでは辿り着いたものの、10km過ぎで左膝を痛めてしまい、まともに走れない状態でした。

9kmまでは快調に走っているものの、それ以降足の違和感を感じ始め、14kmくらいからは走ってるのか歩いてるのか分からないようなペースでした。最後はもはや歩いてるより遅いペース。

順位はどうでもいいっちゃどうでもいいのですが、世代別で見ると最下位ですね。完「走」できなかった、という点を合わせて惨敗でした。自分より後の人は多分棄権された方な気がします。

この後は膝を痛めたことと、コロナで外出が億劫になったこと、そもそも元から引きこもり体質ということもあり、一気に運動をしなくなりました。幸い、体重や体型などに変化はほとんどありませんでした。しかし、Apple Watchが計測してくれている最大酸素摂取量というのがあるのですが、その数値が同世代の平均よりもかなり低くなっていたり、階段登るのにも息切れしてるな....となったこともあり、何とか運動をしなければ...となった形です。

ランニングを復活するための準備

ストレッチで体の柔軟性を持たせる

いきなり運動すると10年前と同じことになるという直感があったため、運動の前にストレッチをすることにしました。詳しくは以前書いたのでそちらを見てほしいですが、このエントリを書いている今も週一ペースで通っています。

ランニングを再開する前は主に柔軟性を見てもらい、走り始めてからは筋肉の状態から走るのに正しい筋肉を使えているかを見てもらっています。ストレッチをしつつ、パーソナルトレーナー的な形で色々相談させてもらえて助かってますし、定期的に自分の体や運動のことを見てもらえる(無理がかかっていないか)ので、安心してランニングできているなと思います。

正しい走り方を学ぶ

また、長い距離や練習頻度を上げた場合に膝への不安がありました。YouTubeを検索すると膝を痛めない走り方に関する動画がたくさん出てきますが、自分が正しい走り方をできているかの判断がぶっちゃけできません。

社内のslackのランニングチャンネルを見ていると、走り方見てもらってる人がちょいちょいいたので、近所で行けそうな接骨院で見てもらうことにしました。

痛みを治療する、ではなくて痛みが出ない / 出にくいフォームを身につけよう、という形で教えてもらっています。見てもらう前に自分のランニング動画を撮っておいて、当日見てもらって課題点や改善ポイントなどのアドバイスをもらっています。接骨院で見てもらって、二週間くらい自分で練習してみて、再度見てもらう、と言う形でやってます。年末に3回見てもらいに行きました。

走りながらフォームを意識する、というのは初心者には結構難しいです。この接骨院では座ったり歩いたりしながらできるトレーニングまでブレークダウンした形で教えてもらえるので、やりやすいなと思いました。↓のような感じでホワイトボードで説明してもらって、自宅などで後日練習してます。

姿勢や体の使い方、筋肉の連動などはドクターストレッチで教えてもらっていることとかなり共通しており、「あー、あの時のやつはここに繋がってくるのかー」という伏線回収っぽさもあり、面白かったです。

ランニング結果の変遷

そんなわけで、準備を整えつつ、10年ぶりのランニングを2024/10/06から再開しました。年月は残酷なもので、最初は3kmをめっちゃ遅いペースで走っても息絶え絶え...でした。

心拍数を見るとそんなに上がってるわけではないものの、運動不足の人間は普段の生活でこの心拍数を出す場面がそもそもないので、「やばい、きつい。気持ち悪い...」となってました。しかし、これは裏を返すと「伸び代しかねぇ!」状態な訳で、練習すればするだけ、より長い距離を速く、より楽に走れるようになっていきました。

ドクターストレッチと接骨院でのアドバイスも効きました。ガムシャラに頑張って走るのではなく、より大きな筋肉を正しいフォームで使えばもっと楽に走れる、というのが最近わかってきました。というよりは、疲れてきた時は大体フォームが崩れていて、もっと楽するためにフォームを意識するようになりました。

ランニングを始めた当初はふくらはぎや太ももの表側に筋肉痛が起きました。特に太ももの表側はブレーキをかける役割の筋肉という側面が強く、ブレーキをかけながらアクセルかけて頑張っている...といういかにも疲れる走り方になっていました。フォームを改善後は太ももの裏側や股関節など、より大きくアクセルの役割を果たす筋肉を使えるようになってきつつあります。筋肉痛が出る場所やドクターストレッチで診てもらう時にこの辺が実感できたり、フィードバックもらえるのが楽しいですね。

大会に出てみよう

そんなこんなで、「なんか俺、走れてんじゃね?」という気持ちになれたので、約10年ぶりに大会に出てみることにしました。いきなりハーフマラソンは無謀と前回思い知ったので、10kmでエントリーしました。京都はトレイルランの大会が多くて10kmの手頃な大会がなかったので、大阪の大会に出ることにしました。

練習での走行距離と本番の走行距離に大きな差異がないようにしたかったので、大会までの週末は10kmを走るように準備しました。本番までに5回10kmを練習できたので、10kmを走る身体の感覚が養われてよかったです。どれくらいのペースで走ると余裕があるとか、後半死にそうになるとか分かりました。

さて、本番ですが、無事に完走できました。普段走っている鴨川はなだらなか坂道ですが、当日の淀川のコースはほぼフラットコースということもあり、普段よりスピードが出て*1、自己ベストの記録が出ました。まさか1時間切るとは思ってなかった...。

公式タイムは59分38秒だそうで、当日走った125人中69位でした。前回のハーフは最下位だったから、めっちゃ早く見えるぜ(錯覚)。

1時間切れたのは嬉しくはあるものの、早くなることが本来の目的ではなく、体力が実際に向上しているかが目指していた目的でした。結果を見てみると、以下の表のように週に約3回程度3ヶ月コンスタントに継続できました。この習慣を手に入れられたことが、私に取っての最大の勝利かなと思います。

ランニング回数 合計距離(km) 平均ペース(1kmあたり)
2024/10 14 46.94 8:35
2024/11 15 80.33 7:12
2024/12 13 81.56 6:22

地に落ちまくっていた最大酸素摂取量の値もランニング再開前と比べると10近く増加しました。階段で息切れすることもなくなってきたし、数値が43を越えると「平均より上」になるようなので、そこは越えていきたいです。

ハーフマランへのリベンジ

健康を保つ、という意味ではこの頻度で10km含むランニングができていれば十分な気がします。しかし、せっかくここまでこれたので、10年前のリベンジを成し遂げるべく3月末にハーフマラソンの大会に申し込みました。順位もタイムもどうでもいいんですが、10年前にできなかった完「走」を達成したいなと思っています。歳を取ってくると、どうしても若い頃より衰えてくる場面が多くなりますが、肉体的な面で昔を越えれるチャンスだし、やれたらかっこいいなって思ったので、挑戦したいと思いました。

年明けから早速練習していますが、10kmとそれ以上の距離は求められてくるものが違ってくるので、色んな人からのアドバイスをまたもらって、練習を積んでいきたいと思います。

おまけ: ランニング用で買ったもの

必須アイテム

他に金をかけなかったとしてもシューズだけはいいものを買ったほうがいいだろうということで、買い直しました。非常に軽いし、幅広ワイドモデルなので足も疲れない。シューズの専門店に行って、用途か話してよさそうなのを選びました。SAUCONYに拘りは特にないです。

一時間くらい走っていると、非常に暇です。音楽聞いてますが耳は塞ぎたくないので、骨伝導イヤホン。Apple Watchとペアリングしてますが、iPhoneは持っていく必要なくてApple Watchに音楽を転送しておけばいいので、身軽です。Miniだと自分の頭のサイズにはちょうどよい。充電は磁石方式のものもあるけど、USB-Cに最近統一したかったので、USB-Cタイプのものを買いました。

走っていると当然汗をかくので、夏場はユニクロのエアリズムをよく着ていた。サラサラしてて着心地がいいし、汗を吸ってすぐ乾いてくれるのでランニング用途に適していたし、しかも安い。残念ながら長袖はなかったので、代替のものを探した。意外とどんぴしゃなものが少なくて困ったが、値段と性能的に↓のものを選んだ。概ね満足してる。ランニングショップに行くと10000円くらいしたりするけど、正直自分にはtoo muchだったので、このくらいがいい。

下はユニクロの短パン履いて、上はウィンドブレーカーをはおって走ってます。

冬場に走ると耳が非常に冷たくなってしまう。耳が冷たくなると体調がすぐ悪くなってくる人間なので、イアウォーマーを買った。最初は耳当てのを買ったが、イアホンとかメガネの邪魔になってくることが多かったので、最終的にヘッドバンドに落ち着いた。これなしでは冬は走れない。

手も同様に寒くなるので、手袋。携帯はそもそも持っていかないけど、Apple Watchの操作を手袋付けたままできるので便利。

鍵や携帯を腹部に固定できるやつ。走っているとポケットの中で動いて邪魔になるけど、これだと気にならないので助かってる。

あると便利なもの

夜走るときに足元が見えないと怖いな...と思って購入。USB-Cで充電できて、割と先まで照らしてくれる。ただ、京都の夜は寒すぎて昼間に走るようになったので、活躍の場面が減った。夏場は使うかも。

筋肉痛がバチバチのときとかにあると便利。5cmと12cmの大きさがあるけど、12cmのほうがいい感じに当たる気がする。フォームローラーとかもあるけど、自分はこっちのほうが使いやすかった。

*1:出たというより出てしまって、途中心拍数が上がり過ぎて死にました...