トレイルランニング・ストーリー
2024年の夏、トレイルランナーの木村大志はレース以上に掻き立てられる個人的なチャレンジを思いつき、実行へと移した。いつものフィールドから見えている北アルプスの稜線を辿って、上高地から親不知まで、できるだけ速い時間で。ベンチマークにしたのは48時間、丸2日以内で駆け抜けること。
トレイルランナーの南圭介が挑んだのは八ヶ岳と南アルプスを繋いだ総距離416kmのトレイル走破。彼にとって長い距離を走ることは自らの「核心」に近づくプロセスだった。
Running Up For Airはレースではない。それはコミュニティであり、仲間の集いであり、新鮮な空気を取り戻すための募金活動でもある。
ランニングするだけでは木質ペレットバイオマス汚染の問題を解決することはできないかもしれない。ただ、地域社会や対話に火を焚きつけることはできる。
パタゴニアの高度研究開発デザイナーが、新しいパックの試作品をテストするためにスウェーデンの山岳地帯へ向かった。トレイルで数日間過ごす旅を再考する大胆な試みでもある。
家を起点とし、いつも見上げている山々を一度に繋げて自分の脚で駆け巡る。初夏のある日、上野朋子は総距離116km累積標高6700mの身近な冒険に出かけた。
オーストラリア、ビクトリア州が原生林伐採から撤退したことは歓迎すべきことであり、それには長い年月を要した。
石川弘樹は南三陸でイヌワシを呼び戻すためのトレイル整備を続けている。2025年には60kmの火防線トレイルが開通する予定だ。
家を走り出して信越トレイルを巡り、175km走って帰ってくる。それはまるで、知らない道を自転車で走り回っていた子ども時代の冒険そのままだった。
長年温めてきた仏教への想いと、突然襲ったコロナ禍、そして目に見えない重圧との間で激しく揺れ動いた心。自問自答しながら走り切った先には何が見えたのだろうか。
トレイルランナーで環境活動家のフェリペ・カンシーノは、マイポ渓谷の流域を120キロに渡って走り、アルト・マイポ水力発電プロジェクトが地域の生態系やコミュニティ、その伝統に及ぼす影響や、サンチアゴの710万人の住人の水源にもたらす脅威を明らかにします。
山に入って3日目、赤石山の山頂から夕日を眺めたあと、ヘッドライトをつけて走り始めた。この日、スタートから15時間を超えて身体の動きが止まってきていた。レースでもなく、これだけの時間動き続ける場面は、そう多くない。ここまで…
遠目に見ると、アイル・ロイヤル島は旅行者にとって不吉な場所に見える。黒々とした火山性の湖岸の崖からは、垂直に近い岩盤が立ち上がり、朝霧のように深く濃いタイガからなる北極圏の森林が突き出している。 オジブワ族の言葉でミノン…
クロスカントリースキー王国、飯山。 長野県北部に位置し、豪雪地帯として名高いこのエリアは、30km圏内に7つの常設クロカンスキーコースを有する日本でも珍しい場所だ。 そんな飯山で2019年、小学生の子どもたちを対象にした…
熊本県第二の都市、八代(やつしろ)市。やっちろと呼ばれるこの地域はかつては林業やいぐさ産業、貿易産業が栄えていたものの、近年では陰りの一途をたどっています。私、吉田は生まれも育ちもやっちろ。18歳の時に故郷を飛び出し、発…
レッド・デザートは風に削られた荒涼とした美しい場所で、ワイオミング州南西部の脇腹あたりに広がる国有地・州有地・私有地の広大なパッチワークだ。境界線は話す相手によって移動するが、概算では約600万エーカー(約243万ヘクタ…
2019年の夏、私たちクレア・ギャラガー、トミー・コールドウェル、ルーク・ネルソンは、アメリカの偉大な国家的宝である北極圏国立野生生物保護区で、汗をかき、笑い、そして泣いた。アラスカ北東部の海岸平野が、グウィッチン民族の…