主人は友人や周囲の人たちに対しては常に優しく、一方、子ども達のしつけには厳しい「昔のお父さん像」がしっくり当てはまるような人でした。若い頃から糖尿病や高血圧、肝硬変など色々な病気を患ってきましたが、電気関係の仕事を定年まで勤めあげ、趣味の山登りの傍らで山の自然を管理する県の指導員も20年以上にわたって務めました。また、カラオケはプロ級の腕前で、地元のお祭りで自慢の歌声を披露したり、自分でCDを作成したりと趣味の時間も謳歌していました。
孫やひ孫にも恵まれた主人ですが、一昨年9月頃から再び体調を崩し、介護施設への入居を余儀なくされました。認知症の症状も現れ始め、昨年12月頃には余命が限られていることを医師から告げられ、年が明けて79年の生涯を静かに閉じました。
サン・ライフのホールは、知り合いの葬儀に会葬したことがあり、以前から知っていました。駅からも近く、主人に「もしものこと」があったらお願いしようと事前相談をしており、その時に対応いただいたのが、後に主人の葬儀を担当してくれることになる岩崎さんでした。亡くなってから葬儀まで1週間ほど日程が空いてしまいましたので、ドライアイスを使わずに自然な表情を保つことができるエンバーミングを施してもらい、本人の希望していた自宅へ安置しました。コロナ禍ということもあり、葬儀へ会葬できない近所の方達をはじめ、50名ほどが自宅へお参りに来てくれましたが、いつもと変わらない表情で休んでいる主人を見て、皆さん一様に驚かれていました。1週間経過しても穏やかな表情のまま葬儀を迎えることができ、私たち家族にとっても、主人にとっても本当に良かったと思います。
葬儀は家族や親族中心に約30名で行いました。ソーシャルディスタンスが保てるよう、広々とした式場を用意してくださったので、何の不安もなく葬儀を行うことができました。式の進行を担当してくれた岩崎さんはベテランらしい気遣いができる方で、臨機応変な対応にも感心させられました。主人の登山仲間のお一人が急遽会葬され、自作の詩が書きこまれた色紙を棺へ納めたいと希望された際も、すぐに色紙をコピーして棺に入れてくれたり、友人あいさつの時間を確保してくれたりと、心を尽くしてくれました。
そのほかにも、納棺の前に、少しでも主人がリラックスして旅立てるように行ってくれたハンドマッサージは、まるで自分の父親を送り出すような優しさが感じられ、感動を覚えずにはいられませんでした。通夜の晩は2人の孫と一緒にホール内に宿泊したのですが、一晩中、主人の歌声を小さく流してくれて、岩崎さんの心遣いにはすべてにおいて感謝しています。
事前相談から葬儀まで担当していただき、本当にありがとうございました。