清流長良川の鵜飼文化を未来へ コクチバスの駆除活動にご協力を!

カテゴリー:自然・環境 

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寄付金額 592,000

19.7%

目標金額:3,000,000

達成率
19.7%
支援人数
39
終了まで
59
/ 90

岐阜県(ぎふけん)

寄付募集期間:2024年6月15日~2024年9月12日(90日間)

岐阜県

プロジェクトオーナー

長良川は日本三大清流の一つに数えられています。流域に約86万人の人口を抱え、都市部を流れる川でありながら、流域の人々の暮らしの中で清流が保たれ、鮎が育っていることが清流長良川と言われるゆえんです。長良川と鮎は地域の経済や歴史、食、文化と深く結びついており、このつながりが世界農業遺産として認められています。その中でも、長良川の鵜飼漁は、およそ1300年前から続くもので、今なお変わらぬ美しく幻想的な光景を見せる伝統漁法です。

しかし、2023年5月に特定外来生物の「コクチバス」が美濃市内の長良川本川で確認されました。「コクチバス」は魚食性が強いことが知られており、清流長良川のシンボルである鮎、さらにはこれまで脈々と受け継がれてきた鵜飼漁の伝承にとって大いなる脅威となっています。

いただいた寄附金は、清流長良川の鮎を守り、鵜飼漁を未来に継承するために、長良川中流域におけるコクチバスの駆除など、関係者が一丸となってあらゆる対策を計画的に実行するために活用させていただきます。

清流長良川中流域の「鵜飼漁」

世界に誇る「長良川(里川)システム」

平成27(2015)年12月に「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に認定されました。
長良川は日本三大清流の一つに数えられており、流域に約86万人の人口を抱え、都市部を流れる川でありながら、流域の人々の暮らしの中で清流が保たれ、その清流で鮎が育っています。清流と鮎は地域の経済や歴史、食、文化と深く結びついています。
こうした人の生活、水環境、漁業資源が密接に関わる里川全体のシステムを「長良川システム」と呼んでいます。

世界農業遺産「清流長良川の鮎」

清流長良川では、鮎やサツキマスなどの回遊魚のほか、特別天然記念物のオオサンショウウオや、天然記念物のネコギギなど、多様な生物が生息しています。
この地域では、古くから鮎を中心とした内水面漁業が盛んです。観光資源でもある「鵜飼漁」、秋に落ち鮎を捕る「瀬張り網漁」や鮎の塩焼きのほか鮎鮨、鮎菓子といった食文化など、鮎に関わる産業に多くの人が携わっています。

1300年の歴史ある長良川の鵜飼漁

長良川には、「鵜飼漁」「瀬張り網漁」「夜網漁」など、様々な伝統漁法が引き継がれています。
特に、長良川の鵜飼漁は、およそ1300年前から続くもので、9人の鵜匠が、宮内庁から式部職鵜匠という役職を与えられ、長良川の御漁場において御料鵜飼を行い、捕れた鮎は皇室や伊勢神宮へ納められています。室町時代から現在とほぼ同じ漁法で鵜飼が行われており、 今なお変わらぬ美しく幻想的な光景を見せています。

「鮎」を守り伝統漁法「鵜飼漁」を未来へ

鮎の脅威となる特定外来生物「コクチバス」を長良川で確認

令和5(2023)年5月に古来より脈々と紡がれてきた鵜飼漁の伝統を脅かす特定外来生物(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律に基づき指定)の「コクチバス」が美濃市内の長良川本川で確認されました。「コクチバス」は魚食性が強いことが知られており、清流長良川のシンボルである鮎、さらには長良川システムの主な構成要素である鵜飼漁の伝承にとって大いなる脅威となっています。

コクチバスによる被害防止は、侵入初期の「今」が重要

ブラックバスの一種である「コクチバス」は、近縁種であるオオクチバスよりも冷たい水域や速い流れに対応でき、肉食で魚を食べるため、鮎やアマゴなどの在来魚への影響が懸念されています。
「コクチバス」を含め特定外来生物は河川への侵入・定着を許すと完全駆除は難しいとされています。長良川流域については生息が広がっていない初期段階であるため、早期の徹底駆除に取り組むことで鮎を含む在来種への被害を食い止めることが必要です。

関係者一丸で行う完全駆除作戦

岐阜県では、長良川の恵みを享受するために、「コクチバス」の県内河川からの完全な駆除を目標に、県や漁協、市町村、河川管理者、ダム管理者など関係者が一丸となってあらゆる対策を計画的に実行していきます。

寄附金の使い道

集まった寄附金は、下記の対策費用に活用させていただきます。

1. 生息調査・生態研究
2. 電気ショッカーによる駆除
3. 捕獲した「コクチバス」のリリース禁止啓発、密放流の監視体制の強化

目標金額以上に集まった寄附金は、岐阜県内の木曽川や揖斐川の駆除活動費として活用させていただきます。
目標金額に達しなかった場合、いただいた寄附金を活用しながら駆除活動を実施していきたいと思います。

寄附者の皆さまへ 関係者からのメッセージ

宮内庁式部職鵜匠 杉山雅彦 鵜匠

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長良川の鵜飼は鵜匠が代々、家の者に受け継いできた伝統漁法で人々の生活に永きにわたって関わってきました。そんな鵜飼が「コクチバス」という未曽有の危機に直面しています。先人が繋いできたものを守っていくために関係者が懸命に対策を実施していることを本プロジェクトで知っていただいて、ご協力いただけたらと思います。

 

長良川漁業協同組合 玉田和浩 組合長

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県内の各河川では様々な伝統漁法により鮎やサツキマスなどを採捕する内水面漁業が行われています。「コクチバス」の侵入はこれら伝統漁法の存続の危機と考えています。
漁業関係者も危機感を持ち、長年にわたり県内河川で活動してきたベテラン組合員の経験を活かし、駆除活動を実施してまいります。

 

岐阜協立大学 森 誠一 教授

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コクチバス拡散は、世界農業遺産の長良川を代表として”清流の国ぎふづくり”を標榜する岐阜県において、水産業や鵜飼・釣りに伴う観光産業、河川文化、さらに在来の生物多様性に多大な負荷を与え、豊かな県土環境の根幹を揺るがす事態です。むろん、この事態は、県土のみならず国土環境に弊害をもたらすものです。この緊急事態の解決に向けて、“里川”保持を目指す本プロジェクトにご支援いただけますと幸いです。

 

岐阜県農政部里川・水産振興課 コクチバス対策室 担当者

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私たち県職員もコクチバス駆除対策チームの一員として「コクチバス」の駆除を進めており、漁業関係者の皆さんの経験や知恵をお借りして日々試行錯誤の連続です。
清流を守るために本プロジェクトの重要性をご理解いただき、「コクチバス」の完全駆除を目指す我々に、皆様からのご支援を賜りたくご協力をお願いします。

ふるさと納税で
このプロジェクトを応援しよう!

ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

お礼の品一覧

現在進捗情報はありません。

岐阜県

 岐阜県は日本のほぼ中央に位置しており、人口は、192万7053人(岐阜県人口動態統計調査結果・令和6年1月1日現在)で、関市には、日本の人口重心(ひとりひとりが同じ重さを持つとしたときに日本全体の人口を一点で支える点)があります。面積は約1万621平方キロメートルで、全国第7位の広さを誇り、7つの県(愛知、長野、富山、石川、福井、滋賀及び三重)に囲まれた数少ない内陸県の一つで、県土の80.6%が森林です。  
 広い山地は水豊かな河川の涵養地で、乗鞍岳、位山、大日岳等の山々を結んだ山地を分水界として、太平洋と日本海へ注いでいます。太平洋側は木曽川、長良川、揖斐川と本県を代表する三川を含む木曽川水系を始め、庄内川(土岐川)、矢作川の3水系、日本海側は神通川(宮川)、庄川、九頭竜川(石徹白川)の3水系の合計6水系があり、大小とりまぜて437もの一級河川を擁しており、これら河川の総延長は3,326㎞にも及んでいます。
 また、本県は古くから「飛山濃水の地」と呼ばれ、東部県境には海抜3,000mを超す山々が連なる「日本アルプス」と呼ばれる飛騨山脈があり、西部県境には2,000m前後の両白山地や伊吹山地等があります。これら山地の間に飛騨・美濃高原があり、北部から南部へと高度と起伏を減じながら海抜0mの水郷地帯に及んでおり、豊かな自然に恵まれています。高所に源を発する河川は、上流から下流へと流れる中で、多くの魚種を育んでおり、古来より鮎を中心とした様々な河川漁業が営まれています。