社外表彰・受賞
社外から評価され、表彰・受賞した主な製品や取り組みをご紹介します。
2023年
第34回電波功績賞「電波産業会会長賞」を受賞
当社の「2.4/5GHz帯マリンデータ伝送システムの開発」「IoT向け広域無線LAN IEEE802.11ahの制度化および実用化※1」が、第34回電波功績賞で「電波産業会会長表彰」を受賞いたしました。
2.4/5GHz帯マリンデータ伝送システムの開発
船団を構成する複数の漁船に魚群探知機やソナーの映像を送受信できる無線ユニットを設置して無線 LAN を構成し、秘匿性を保ちながら安全に魚群探知機やソナーの映像などの漁労情報をやり取りして各漁船間で共有できるようにするとともに、双方向の音声伝送にも対応したマリンデータ伝送システムを開発するなど、電波の有効利用に大きく貢献したとして、評価されました。
IoT向け広域無線LAN IEEE802.11ahの制度化および実用化※
IoT 向け無線 LAN である 802.11ah を日本において実利用可能とするために、伝送特性評価を行い、アンライセンス無線システム間の共存評価手法の確立及び技術的条件の明確化を行うとともに、802.11ah 無線システムを活用したユースケースの創出や展開シナリオを検討し、また、国内電波法令の改正及び国際標準規格の改訂に寄与し、対応無線機を開発するなど、電波の有効利用に大きく貢献したとして本表彰を受賞しました。
各団体・企業、共同での受賞
引用:一般社団法人 電波産業会 「第34回電波功績賞表彰式を開催」
https://www.arib.or.jp/image/osirase/osirase20230627.pdf
2022年
ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)にて優秀賞を受賞
当社の「建設現場の安心安全を実現する屋内測位システム(以下、照明一体型ゲートウェイ)」が第8回「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において、優秀賞を受賞しました。
照明一体型ゲートウェイは建設現場のデジタル化、遠隔施工に対応することを目的に開発したもので、作業者や資機材の位置・動向をアプリ画面上でどこからでも確認することが可能です。また、容易な取り付け・盛替え不要な屋内測位技術を実現するとともに、Bluetooth®に対応したセンサデータ(環境・バイタルなど)を収集する仕組みとしても機能するため、位置・動向だけではなく様々な複合情報をリアルタイムに提供できます。
照明一体型ゲートウェイにより作業員の位置を把握できることで、現場における事故ゼロ(緊急・災害時の避難誘導と確実な避難の実現、解体や発破などの危険作業時の現場・人員確認)への貢献や、日常の危険予知活動(避難訓練における導線把握、人と建機・トラックとの接触防止)にも活用できる点などが評価され本賞を受賞しました。
2021年
第32回電波功績賞「電波産業会会長表彰」を受賞
当社の「5GHz帯導波管通信方式による建設現場用無線LANの実用化」が、第32回電波功績賞で「電波産業会会長表彰」を受賞いたしました。
本無線LANは、高層ビルなどの建設現場において、施工のICT化を推進することを目的に、汎用的な建材である足場パイプを5GHz帯の導波管として活用し、電波を放射するアンテナユニットを組み合わせることで、LANケーブルを各フロアに敷設することなく建物全体に堅牢で快適な無線通信環境を構築します。
設置が容易で、安価かつ高性能な無線LANシステムを開発し、商用化を達成するなど電波の有効利用に大きく貢献したとして、本表彰を受賞しました。
令和3年度「近畿地方整備局研究発表会」にて優秀賞を受賞
当社技術研究所 第一研究部 知能制御研究室の前田文孝と今坂尚志が発表した論文「ダム・河川向け水中地形および堆砂状況の自動計測技術について」が、イノベーション部門で優秀賞を受賞しました。
「ダム湖内の堆積土砂の堆砂状況を安価に精度良く確認する手法」として、当社独自のオートパイロット(自動操舵)技術を応用した無人の自律航行艇と、マルチビームソナー「型式:DFF-3D」を組み合わせることで、従来技術よりも短い時間で高精度な3次元地形計測を可能にしました。また、
従来手法と同等のコストでダム・河川の正確な堆砂量管理が実現できると見込まれ、イノベーション部門Ⅱで優秀賞を受賞しました。
2020年
2019年
令和元年度近畿地方発明表彰で「兵庫県発明協会会長賞」および「発明奨励賞」を受賞
令和元年度近畿地方発明表彰において、当社「計量魚群探知機」を開発した白木 里香、半田 実(退職)、松廣 紀夫(退職)が兵庫県発明協会会長賞を、また「GNSS基準周波数発生器」を開発したITS 開発部の橋本 邦彦および「GPSコンパス」を発明した研究部の中村 拓、藤澤 奈緒美が、発明奨励賞を受賞しました。
兵庫県発明協会会長賞の「計量魚群探知機」
今回兵庫県発明協会会長賞を受賞した魚群探知機は、探知した魚群に、どんな大きさの魚がどれくらいの割合で存在するかを計測し、一目でわかりやすくグラフ表示します。従来の魚探は、密集度の高い魚群において一匹の魚体長を大きく見積もってしまう傾向がありましたが、魚群密度に応じた魚体長補正を施すことで、より正確な魚体長計測を可能にしました。これにより資源管理型漁業に貢献したとして、評価されました。
発明奨励賞の「GNSS基準周波数発生器」
発明奨励賞を受賞した「GNSS基準周波数発生器」は、携帯電話基地局や地上デジタル放送局に用いられるもので、協定世界時に同期した正確な時刻や高精度な基準周波数を必要とするシステムに広く使われます。
今回の発明では、GPS(GNSS)衛星からの信号が何らかの障害で受信できなくなるホールドオーバー時において、独自のデジタル処理技術により高精度かつ安定した時刻同期を実現したことが、通信インフラの信頼性向上に貢献したとして評価されました。
発明奨励賞の「GPSコンパス」
発明奨励賞を受賞した「GPSコンパス」は、複数のGPSアンテナを用いて海上を航行する自船の船首方位や傾きを得るための装置で、GPSコンパスにおいて、3個以上のGPSアンテナから成る基線ベクトル(アンテナ間の方向)の異なる組み合わせから得られる方位を合成することで、より高精度に船首方位を測定可能にしました。
これにより、製造時における資源量を低減し、精度を維持しつつ小型・軽量化を可能にしたことが評価されました。
小型・軽量化によって、これまでGPSコンパスを装備できなかった小型船にも装備でき、これまで以上に多くの船舶の安全かつ効率的な航行に寄与することが期待されます。
マルチビームソナー「DFF-3D」が水路技術奨励賞を受賞
マルチビームソナー「DFF-3D」の開発で、当社研究部の山口武治、開発設計統括部の道上法正が、一般財団法人 日本水路協会から「水路技術奨励賞」を受賞しました。
この賞は、一般財団法人 日本水路協会が少壮の水路技術者の研究意欲を増進させて水路技術の進歩・発展を図るために、優れた業績を称えて表彰するものです。
マルチビームソナー「DFF-3D」は、コンパクトな送受波器でありながら、海底地形や魚群を鮮明な3D映像としてリアルタイムに表示することを実現し、これまで調査船や大型漁船等にのみ装備されていたマルチビームソナーを、低価格かつ小型船向けに容易に装備できるようにしたことが高く評価されました。
2018年
「GPSの耐マルチパス機能」で兵庫県発明賞を受賞
兵庫県では昭和50年から科学技術で優れた発明成果を上げた者、ならびに発明等科学技術の振興に寄与した者を表彰しています。本発明は、GPS衛星から電波がビルの壁面等で反射して受信されるマルチパスの発生を検知し、測位演算を適切に制御することにより、都市部におけるGPSの高精度測位を実現しました。これにより、都市部におけるGPSの性能改善に大きく貢献したことが評価され、当社研究部員の冨永貴樹が兵庫県発明賞彰を受賞しました。
耐マルチパス機能を搭載したGPS/GNSS製品
2017年
ジャパン・レジリエンス・アワード2017で最優秀レジリエンス賞と優秀賞を受賞
一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2017」の企業・産業部門で、「気象観測システム」が最優秀レジリエンス賞、「GNSS自動変位計測システム」が優秀賞を受賞しました。
最優秀レジリエンス賞を受賞した「気象観測システム」は、気象レーダーの高精度化・小型化の実現により、従来観測の難しかった局所的な気象変動を正確かつ早期に検知可。局所的な豪雨災害に対する被害軽減への活用が期待されています。
一方、優秀賞を受賞した「GNSS自動変位計測システム」は、火山や地すべりなどの前兆として現れる微少な変位自動で計測・監視。日本各地で地盤(火山、地すべり、のり面など)や土木構造物(ダム、橋梁など)、人工構造物の建設工事時の変位計測などに活用されています。
フルノは今後も技術・製品・サービスを活用した各種ソリューションの提供を通じて、レジリエンス社会(災害に強い社会)の構築に貢献します。
「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」は、次世代に向けたレジリエンス社会構築のため、全国から“強くてしなやかな国づくり、人づくり、産業づくりに資する活動、技術開発、製品開発など”を実施している企業・団体を評価・表彰する制度として2014年に創設されました。
2016年
GPSマーカー「Dog Navi Ver.2」が「電波産業会会長表彰」を受賞
GPSマーカー「Dog Navi Ver.2」が、第27回電波功績賞「電波産業会会長表彰」を受賞しました。
電波功績賞は、一般社団法人電波産業会が「電波の有効利用の普及を推進するため、電波の有効利用に関して特別な功績をあげた個人または団体」を表彰するものです。
「Dog Navi Ver.2」は、主に狩猟者の方々が、猟犬の位置を的確に把握するために使用されています。
この度の受賞は、無線通信分野において、高性能アンテナと高感度受信技術の開発により、150MHz帯を利用した猟犬のGPS位置情報と吠え声の音声情報を一端末でともに通信できる電波法適合の猟犬用GPSマーカーを国内で初めて開発、実用化し、電波の有効利用に大きく貢献したとして受賞しました。
「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」で優良賞を受賞
一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」の企業・産業部門で、GPSマーカー「Dog Navi™ Ver.2」が優秀賞を受賞しました。
GPSマーカー「Dog Navi™ Ver.2」は、国内で150MHz帯動物検知通報システム用無線局(ARIB STD-T99)に準拠した技術基準適合証明を取得した免許・登録不要な特定小電力無線局として、主に狩猟者が猟犬の位置情報を把握して、安全・安心で効率的な狩猟や鳥獣被害対策に活用されています。また、狩猟以外にも動物の位置管理に活用できることから、災害救助犬を養成するNPO法人などでもご利用いただいており、この度、本用途での活用についてご評価いただき受賞が決まりました。
2015年
2014年
「戦後日本のイノベーション100選」に魚群探知機が選定
公益社団法人発明協会の「戦後日本のイノベーション100選」に、フルノの魚群探知機が選定されました。
「戦後日本のイノベーション100選」は、発明協会の創立110周年の記念事業として、戦後日本で成長を遂げ、我が国産業経済の発展に大きく寄与したイノベーションを選定するものです。
今回選定された魚群探知機は、水中に超音波を送信し、その反射波の受信により魚群を映像化して探知する装置として、当社が1948年(昭和23年)に世界で初めて実用化したものです。
今回、「戦前から受け継がれた超音波技術の発展と、中小企業であった同社の企業家的行動による価値創造が生み出したイノベーション」であり、「漁業者の経験と勘に依存していた漁業を科学的見地から実施する方法に変革し、水産業の歴史に大きな足跡を残すこととなった」ことが評価されました。
魚群探知機が「でんきの礎」として顕彰
フルノの魚群探知機が、第7回電気技術顕彰「でんきの礎」として顕彰されました。
当社創立の原点となった技術が、歴史的にも価値あるものとして、社会的な評価を受けたことになります。
「でんきの礎」は、一般社団法人 電気学会が「社会生活に大きく貢献した電気技術」の功績を称え、その価値を広く周知する目的で制定したもので、技術史的価値、社会的価値、学術的・教育的価値のいずれかを有する約25 年以上経過した電気技術を、年1回顕彰しています。
魚群探知機は水中に超音波を送信し、その反射波を受信して魚群を探知する装置で、当社が1948年に世界で初めて実用化しました。
今回の選定理由として、魚群探知機が「漁業に科学の目を与えて漁法に画期的な変革をもたらし、第2次世界大戦後、日本の蛋白質資源の安定供給に貢献」したことに加え、「近年は水産資源の保護管理にも重要な役割を果たしている」ことが挙げられており、「電気技術が水産業の近代化を実現した点で重要な価値を有する」として評価されました。
2013年
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