Logic Proユーザガイド
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- トラック領域でリージョンを作成する
- トラック領域でオーディオリージョンをノーマライズする
- MIDIリージョンのエイリアスを作成する
- 繰り返しのMIDIリージョンをループに変換する
- リージョンの色を変更する
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- リージョン名を変更する
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- スクリーンコントロールを自動的にマップする
- スクリーンコントロールをマップする
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- スクリーンコントロールの名前を変更する
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- ハードウェアコントロールをスクリーンコントロールにアサインする
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- 用語集
- 著作権
Logic Proの空間オーディオの概要
Logic Proで、ドルビーアトモスに対応したサラウンドシステムやデバイスでの再生用の空間オーディオミックスを作成し、書き出すことができます。
空間オーディオおよびその他のサラウンド機能は、「Logic Pro」>「環境設定」>「詳細」で「すべての機能を有効にする」が選択されている場合に使用できます。
典型的なサラウンドミックスでは、オーディオ信号はマルチチャンネルシステムの個別の出力にルーティングされます。7.1.2や7.1.4のようにオーバーヘッドチャンネルを使用するサラウンドフォーマットは、ミックスに高さという次元をもたらします。これにより豊かなリスニング体験が得られますが、対象となるリスニング環境のスピーカーの数や位置によって、サラウンドミックスの質や一貫性が異なります。
ドルビーアトモス用の空間オーディオミックスを作成する際には、オーディオ信号を3D空間内のオブジェクトとして扱うことができます。これらのオブジェクトを配置したり動かしたりすることで、リスナーの周りの好きな方向から音が聞こえてくるようにすることができます。各オブジェクトの位置と動きを記述する情報は、メタデータとしてオーディオ信号とは別に保存されます。ドルビーアトモス対応のシステムやデバイスでの再生時には、このメタデータがリアルタイムにレンダリングされ、既知のスピーカー構成に基づいて、意図したミックスを確実に再現します。
ミックスが完了したら、ドルビー・アトモス・ミックスをADM BWFファイルに書き出すことができます。ADM BWFは、ドルビー・アトモス・ミックスをApple Musicなどのオンライン音楽サービスに提出する際に必要なファイルフォーマットです。また、ADM BWFファイルから新しいプロジェクトを作成することもできます。Logic ProでADM BWFファイルを扱うを参照してください。
ベッドトラックとオブジェクト・トラック
空間オーディオミックスは、ベッドトラックとオブジェクト・トラックで構成されます。ベッドトラックは、従来のサラウンドトラックと同様に、サラウンドパンナーを使って個別のサラウンド出力にルーティングとパンを行います。その名の通り、ミックスのベッド(土台)となるものです。3Dオブジェクトパンナーを使うと、スピーカーを直接置くことなく、モノラルまたはステレオのオブジェクト・トラックを仮想的な3Dサウンドステージに配置することができます。各オブジェクト・トラックの位置と動きを記述する情報は、オートメーションとしてサラウンド・マスター・チャンネル・ストリップのドルビー・アトモス・プラグインに送信されます。
ドルビー・アトモス・プラグイン
ドルビー・アトモス・プラグインは、ベッドトラックとオブジェクト・トラックの両方の出力信号と、オブジェクト・トラックのオートメーションをリアルタイムにレンダリングします。サラウンド・マスター・チャンネル・ストリップに、ドルビー・アトモス・プラグインの前に挿入されたプラグインがある場合、ベッドトラックはこれらを最初に通過します。これに対し、オブジェクト・トラックはドルビー・アトモス・プラグインに直接ルーティングされ、その前に挿入されているプラグインはスキップされます。ドルビー・アトモス・プラグインは、プロジェクト設定で空間オーディオをオンにしたときに、サラウンド・マスター・チャンネル・ストリップに自動的に挿入されます。ドルビー・アトモス・プラグインを使用すると、ヘッドフォンでのミキシングやモニタリングに特化したバイノーラルオプションなど、さまざまなサラウンドフォーマットでミックスをモニタリングすることができます。
技術的な注意事項
Logic Proでの空間オーディオミックスの作成では、大きなI/Oバッファサイズ、高いサンプルレート(プロジェクトによる)、高い処理能力が必要になります。Logic Proで空間オーディオミキシングを設定するを参照してください。
ドルビーアトモス用ミキシング
ドルビーアトモス用のミキシングでは、特にオーディオレベル、サラウンドフォーマット、サラウンド・マスター・チャンネル・ストリップのプラグインについて、いくつか注意すべき点があります。Logic Proでドルビー・アトモス・ミックスを作成するを参照してください。