マンション買取はおすすめ?仲介との違いや注意点を解説します

2024.07.18更新

この記事の監修者

キムラ ミキ
キムラ ミキ

AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

マンション買取はおすすめ?仲介との違いや注意点を解説します

この記事では、マンションの迅速な売却を望まれる方に、「買取」ならではの特徴や注意点、買取を依頼する際のコツを詳しくご紹介します。

この記事のポイント
  • 現金化を急いでいる方はマンション買取がおすすめ!ただし、買取相場は実勢価格の6~7割程度になります。
  • 劣化が進んでしまった物件やワケアリ物件などもマンション買取を検討しても良いでしょう。
  • 買取も通常の売却同様に業者選定が重要。複数社比較検討は必須です!
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目次

マンションの買取とは?仲介との違い

マンションの売却の方法には、以下の2つがあります。

・不動産会社に買主を探してもらう「仲介」
・不動産会社や買取専門会社に買い取ってもらう「買取」

買取と仲介の違い

仲介は、不動産会社が売り手・買い手の間に入って不動産の売買を行います。つまり、仲介の場合、不動産会社は売買契約の当事者ではありません。

一方、買取の場合は不動産会社/買取専門会社が不動産を買い取った後、リフォーム・リノベーションを行って再販売します。つまり、買取の場合は不動産会社および買取専門会社は売買契約の当事者となります。

不動産買取の基礎知識については以下の記事で詳しく紹介しています。

買取制度の種別

買取は、その内容によって種別されます。それぞれの概要を整理しておきましょう。

買取保証

買取保証は、当初仲介で売り出して一定期間(通常は3か月)買主が現れなかった場合、不動産会社が査定価格の60‐90%などで買い取るという仕組みです。

仲介で売り出す際には、不動産会社と専属専任媒介契約(売主が買主を自己発見することも、重ねて他の不動産会社に依頼することもNG)を締結して、販売活動を行うことになります。仲介で売り出したいが、売れなかったときの保険も準備しておきたいという方に向いています。

即時買取

仲介での売り出しをせず、不動産会社および買取専門会社が即時買取を行うものです。買取価格は実勢価格を下回りますが、マンションをスピーディに現金化したいという方に向いています。

不動産会社オリジナルの買取制度

その他にも、不動産会社および買取専門会社がオリジナルの買取制度を設けている場合もあります。たとえば、自社に買取保証の制度も設けながら、よりよい条件で買取をする不動産会社を探してくれるサービスを提供している会社があります。より高く買い取ってくれる不動産会社を探す手間を省くことができます。

また、提携企業と協力してマンションをリフォームし、家具や小物を設置した上でモデルルームのようにしてから高値売却を目指して販売を行う会社もあります。その後、一定期間に売却ができなかった場合、「査定価格+リフォーム費用」で買取保証もつけているので安心です。

その他にも自社でマンションを買取後、売主と賃貸契約を締結し、最長2年間そのまま住み続けることができる買取サービスを提供している会社もあります。その期間にゆっくりと転居先や購入物件を探すことができます。

マンション買取の9つのメリット

マンション買取の特徴を簡単に整理しておきましょう。

1.現金化がはやい

仲介の場合、購入検討者を募り、物件紹介、内見、融資審査などを経て売買契約に至ります。一方、買取の場合、不動産会社および買取専門会社が買主となるため、買主を探す必要がなく、現金決済が可能な場合もあります。そのため、仲介よりも現金化がはやくなります。

2.契約不適合責任を負う必要がない

契約不適合責任は、契約内容と異なるものを売却したときは、売主が債務不履行の責任を負うという責任です。

雨漏り、シロアリ被害などの欠陥を契約書に書かれてない場合、不動産を売却した後、売主が補修の対応をしたり、場合によっては契約を解除されたりする可能性があります。契約不適合責任は、買主が不動産業者である場合は免除されます。

3.売却のタイミングをコントロールできる

仲介の場合、引渡し希望時期から逆算して売り出し時期を決めるなどの考慮が必要で、買主の都合もあるため、想定よりも引渡しや決済の時期がずれる可能性もあります。一方、買取の場合、売主都合である程度、売却のタイミングをコントロールできます。

4.周囲に知られることなくプライバシーが保てる

仲介の場合、居住中にも購入検討者が内見に来ることになり、売り出し中であることが広告宣伝されます。一方、買取の場合は周囲に知られること無く、不動産会社および買取専門会社と周囲に知られずに売却を進めることができます。

5.仲介手数料が無料

買取の場合、仲介と異なり不動産会社が売り手・買い手の間に入る仲介行為をしないため、仲介手数料が不要です。

6.リフォーム・修繕が不要

リフォーム・修繕を行って売出すことを見込んで買取を行うため、売主がみずからリフォーム・修繕を行うことは不要です。

7.築古・訳あり物件なども買取可能なことが多い

リフォーム・修繕を前提として買取を行うため、仲介では需要が低い築古・訳あり物件なども不動産会社および買取専門会社が再販が見込めると判断すれば買取可能となることも多いでしょう。

8.ハウスクリーニングが不要

再販時にはハウスクリーニングを行うことも見込んでいるため、売主がみずからハウスクリーニングを行うことは不要です。

9.銀行に住宅ローン残債の交渉をしてくれることも

売却後、住宅ローン残債が生じる場合、経験値や日ごろの銀行とのおつきあいを活かして残債交渉をしてくれる可能性もあります。

マンション買取の3つのデメリット

一方、買取にはデメリットも存在します。特性をきちんと把握したうえで慎重に検討しましょう。

1.買取相場は実勢価格の6~7割程度

前述したように、不動産会社および買取専門会社は、リフォーム・リノベーションを施して再販する目的でマンション買取を行います。リフォームなどの費用や利益を計算に入れて買取を行うため、買取価格は相場の6~7割程度となることは知っておきましょう。

2.誰が住むのか把握できない

買取業者に買い取ってもらうと、どんな人が住むことになるかわからないのもデメリットの1つです。仲介による売却の場合は、どんな人が購入を希望しているかをチェックすることができますが、マンション買取の場合は介入することができません。

3.買取をしてもらえない物件もある

通常の売却が難しい物件向きといわれる「買取」ではありますが、立地条件や心理的瑕疵などの諸条件で再販しても需要がないと見込まれてしまうと買取してもらえないこともあります。自分の所有するマンションについて懸念事項がある場合には、まず問い合わせてみるとよいでしょう。

買取がおすすめのマンション

仲介による売却ではなく買取による売却がおすすめなのはどんなマンションなのでしょうか。

築年数の古いマンション

築年が30年を超えるような築古マンションは、間取りや設備など現在のトレンドと異なったり、経年劣化が目立ったりするため、人気・需要ともに低い可能性があり、市場で売却しやすくするためにフルリフォームなどが必要になるケースもあります。

水道管など見えない部分の修繕・改修に多額の費用がかかる場合もあり、手間やリスクを不動産会社および買取専門会社にお任せして、買い取ってもらうというのも一案です。

また、旧耐震基準(1981年5月以前に設計された建物)の場合、仲介では買い手がつきにくいといわれます。耐震改修工事が行われていない古いマンションは、はじめから買取を選択するとよいでしょう。

事故物件

自殺などが起こった事故物件を売却するためには、特殊清掃や大掛かりなリフォームなどが必要です。また、告知義務があるため、事故物件でも購入したいという買主を探すのは非常に困難です。

事故物件を専門に扱う不動産会社および買取専門会社もあります。一般的な市場で売却を考えるよりも、専門業者に買い取ってもらうことを考えたほうが売却しやすいといえるでしょう。

かなり状態の悪い物件

しばらく利用していなかったマンション、個人の嗜好性が高いマンションなど、状態が悪い物件を売り出すためには、ごみ処理、大掛かりなリフォームなどが必要になります。しかし、必ずしも売却できるとは限らないため、そのような手間を不動産会社および買取専門会社にお任せして、買い取ってもらうことが適しているといえます。

こんな物件は仲介での売却がおすすめ!

仲介による売却に向いているマンションは、立地が良かったり、築浅だったりと、充分な商品力がある物件です。また、大手デベロッパーのマンションは管理がしっかりしている場合が多く、築古であっても買い手が見つかりやすいということもあります。

そういった条件の良い物件でなかったとしても、「どうしても3カ月以内に売らなければならない」という制約がなければ、まずは仲介による売却にトライしてみる価値はあります。

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マンション買取の注意点

買取を依頼するときの注意点を確認しておきましょう。

事前に買取相場を調べておく

買取・仲介の方法を問わず、不動産売却を検討したらまず取り掛かってほしいのが相場の下調べです。所有のマンションの相場価格を掴んでおくことで、業者との買取交渉時に力を発揮できます。

相場はインターネットで調べることが可能ですが、買取価格は相場の60~70%であることに注意しましょう。詳しくは以下の記事をご参照ください。

買取査定額は複数社比較する

仲介による売却の場合と同様、買取査定は複数の業者に依頼して比較するようにしましょう。買取の場合、査定価格イコール買取価格となるため、高値査定を提示した会社を選んだ方がよいということになります。

査定額の比較には無料の買取一括査定サービスが便利です。一括査定で数社に絞ったら、買取額だけでなく契約条件も比較してみましょう。

信頼できる買取業者を選ぶ

買取も業者選定がとても重要になります。インターネットなどで情報を集め、マンションを専門に扱っている、あるいはマンション買取・販売に実績のある会社を選びましょう。また、査定額の根拠をきちんと説明してくれたり、売主側からの交渉に対する姿勢など、対応に誠意があるかどうかも業者選びの指標となるでしょう。

マンション買取に関するよくある質問

マンション買取に関する質問をまとめました。
買取の流れを知りたい
マンション買取の流れは事前準備→査定依頼→業者選択→契約→決済・引き渡しとなります。スムーズに進めるためには、事前準備として①必要書類を揃えておくこと②相場を調べておくことが大切です。

期間としては、査定から決済まで1週間~1カ月程度とスピーディな売却となるため、引っ越しの手配なども同時進行で進めましょう。
買取に費用は必要?
買取に対しての手数料はかかりませんが、マンションを手放すときにかかる費用は仲介のときと同様です。買取価格がそのまますべて手元に残るわけではないので、出ていく費用のことも把握しておきましょう。

印紙税や登記に関わる費用、売却益に応じた譲渡所得税などです。不動産売却費用の記事で詳しく解説しています。
相続した空き家状態のマンションを買取にするか迷っている
空き家になっているマンションの築年数や立地、部屋の状態にもよりますが、急ぎで売却したいのでなければ、まずは仲介での売却を検討してみましょう。相続物件の売却は登記変更などの手続きが済んでいるかどうか、共有名義の場合は名義人全員の同意がないと売却ができないことに注意が必要です。詳しくは不動産相続の記事を参照してください
多額のローンが残っているが買い取ってもらえる?
住宅ローンの返済が苦しいと一刻も早く現金にしたいと考える方もいますが、買取だと売却価格が低くなってしまうため、住宅ローンを完済できない場合が多いです。抵当権が抹消できないと売却が成立しなくなってしまうので、ローン滞納が続いていて目途が立たない場合は任意売却を考えましょう。任意売却の記事も参照ください。

まとめ

物件の条件や売る側の事情によっては、仲介で売り出すよりも、買取の方が適しているケースもあります。確かに、仲介の方が高値で売却できる可能性はありますが、売買契約が成立するまでにさらにマンションの状態や築年数などの条件が悪化することにもなりかねません。

まずは、マンションの現在価値を客観的に把握することが大切です。不動産会社に査定依頼をする際に、仲介、買取どちらで売り出す方が適しているか、相談してみるのも良いでしょう。

マンションを手放すなら仲介と買取それぞれの方法があります。
即時性を求めるなら買取という選択肢も。

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この記事の監修者

キムラ ミキ
キムラ ミキ

AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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