グリニッジが提供する複数ネットショップの在庫管理システム「らくらく在庫」は、低コスト定額制で、対応モールを拡大していることもあり、順調に導入社数は600社近くまで拡大している。昨年11月には、モール出店者向け会員サービス「ECマスターズクラブ」を運営する日本ECサービスと経営統合しており、今後はグループシナジーを発揮することで「らくらく在庫」の導入社数をさらに拡大する計画だ。
「らくらく在庫」は在庫管理に機能を絞っているため、導入・運用コストが低く、在庫管理の機能面でも優位性がある。
一元管理システムの多くが、固定費+従量課金(受注件数などで変動)となっているが、「らくらく在庫」は1店舗当たり3000円~(税別)となっており、従量課金はない。商品点数が500品目以下で2店舗展開しているショップのコストは月額6000円(税別)のみとなる。
在庫数の更新頻度の高さも特徴だ。一般的な一元管理システムの更新間隔が15分くらいだが、「らくらく在庫」は通常でも3分、在庫切れの際は1分間隔となる。
「メルカリ」に早期対応 対応モール・カート数も幅広い。「楽天市場」「ヤフーショッピング」「Amazon」などの大半のECモールや、「カラーミーショップ」「MakeShop(メイクショップ)」「futureShop(フューチャーショップ)」「Shopify(ショッピファイ)」「BASE(ベイス)」などの主要カートシステムに対応している。
「対応モール・カート数は32サービスある。主要モール・カートに加えて、『LINE GIFT(ラインギフト)』や『メルカリShops』などにも対応している。越境ECの『Shopee(ショッピー)』『Zen Plus(ゼンプラス)』『eBay(イーベイ)』にも他社に先駆けて対応している。在庫管理に機能を絞っているため、比較的スピーディーに対応モールを広げられている」(インサイドセールス 塚部一貴氏)と話す。
「メルカリShops』にも、比較的早く対応している。さらに「楽天市場」や「ヤフーショッピング」などに登録している画像を含めた商品情報を「メルカリShops」に一括登録できるコンバート機能を提供したことで、既存の導入店舗の販路拡大や、その機能に目を付けた企業からの新規導入を支援することができたという。
IT導入補助金の対象ツールに採択されたことで、サービスの認知や信頼性向上にもつながっている。
今後はグリニッジのサービス間のシナジーや、経営統合した日本ECサービスとのシナジーを高め、サービスのクロスユースを促したい考えだ。
「サービスロゴを刷新し、当社が提供しているサービスの統一感を高めた。各サービスのシナジーをより発揮できるようにしたい。日本ECサービスとの交流も進んでおり、『ECマスターズ』会員に向けた『らくらく在庫』の導入を促す取り組みを検討している」(同)と話す。