JRパス利用おばさん一人旅 vol.1 ②乳頭温泉～道後温泉

　東北で乗ってみたかった「青い森鉄道線」「津軽鉄道」「五能線・リゾートしらかみ」を制覇し、次はこれもずっと行ってみたかった乳頭温泉郷へ。今回初の一人旅ということもあり、ハードルが高そうな「鶴の湯」さんは、いつか行ってみたい温泉としてウィッシュリストに残し、女性人気の高い「妙乃湯」さんを選びましたが、これが大正解！

　6月19日(水)14:14秋田発こまち28号で田沢湖へ。15:35田沢湖駅発アルパこまくさ/乳頭蟹場温泉方面行き路線バスで田沢湖を周って約45分、妙乃湯温泉前へ。途中バスの中から、２匹の秋田犬を連れて湖畔を散歩している方が見えました。秋田犬とっても可愛かったですx

　アルパこまくさ路線バスは観光客用に荷物を置く場所がないので(いわゆる普通の路線バス)、ご利用される旅行者の方はできるだけ網棚や席の前のスペースを利用するといいかなと思いました。

※夕食はお食事処で頂くのですが、お一人様の私は、川のせせらぎを臨む全面ガラス張りカウンター角席という最高の席に座らせて頂きました。贅沢！

この日の夕食コースのメニューです。
一品々々供されるので出来たてのお料理が楽しめます。

　焼き物、岩魚山椒味噌焼き「忍者カムイ仕様」。これが熱燗(温燗)にぴったり。極上のひと時を堪能致しました。

※夕食は18:00からと18:30からのどちらかを選べます。

　混浴風呂の「金の湯」と「銀の湯」は17:00～18:00(もし違っていたらごめんなさい)の１時間が女性専用時間帯となり、そのため少し混みましたが、他の女性宿泊客とお話したりしているうちに、あっと言う間に１時間が過ぎてしまいました。

　女湯には、岩風呂、檜風呂、ヒバ風呂、それぞれ内湯、露天風呂、寝湯と、個性があるお風呂が揃っていて、温泉好きにとっては当に天国！　お湯の温度も比較的温めで、ゆっくりとお湯に浸かることができました。個人的に一番好きだったのは、他のお風呂と少し離れたところにある喫茶去(銀の湯)。川のせせらぎの音と梢の音を聞きながらゆっくりとした時間を過すことができました。

　6月20日(木)、朝食に大好物のハタハタが！　写真右手奥は藁に包まれた納豆。これを畑のキャビア「とんぶり」と頂くのですが、この納豆が本当に美味しく、更に美味しいお米「県産あきたこまち」で炊いたご飯も絶品で、朝からお腹いっぱい食べてしまいました。

※この品数の多さで朝ごはん。やはり旅館で頂く朝ごはんは最高ですx

　8:40妙乃湯前発田沢湖駅行きの路線バスを待つ間、玄関ロビーでコーヒーを頂きました。お心遣いありがとうございます。

　趣きのある妙乃湯さん入り口。周りを森に囲まれていて、思わず深呼吸してしまう爽やかな朝でした。　

　妙乃湯さん、お風呂もお食事もおもてなしも全て素晴らしかったです。いつか冬に雪見露天を楽しみにお邪魔させて頂きたいです。

　お世話になりました。ありがとうございました。

　今夜は、福岡県民の友人が県民の真のソウルフードと称する「ごぼ天うどん」を食べに一気に博多へ移動します。（これこそJRパスならではの旅程の醍醐味です！）

　10:14田沢湖発こまち14号で一旦東京へ向かいます。それにしても田沢湖駅のホームは新幹線のホームとは思えない狭さで、関西人としては「阪急宝塚線中津駅か！」とツッコミたくなったのは言うまでもありませんw

　10:14田沢湖発こまち14号で13:04東京着。JRパスはのぞみとみずほが使えないので、13:33東京発ひかり515号で16:26新大阪着。更に、17:20新大阪発さくら567号で博多へ。やっぱり九州は暑い！

※19:57博多駅着

　生まれも育ちも福岡の生粋の福岡県民の友人による、「ごぼ天うどんにも色々あるけど、福岡県民のソウルフードと言えるのは、うどんに全くコシがなく、食べている間も出汁を吸って更に伸びてしまう「牧のうどん」のごぼ天うどんしかない！」との話を聞いているうちに、日本に帰ったらどうしても件のごぼ天うどんが食べたくて、弾丸博多一泊を旅程に組み込みました。

　久々の都会のホテルへチェックイン。駅近なのですぐにわかると思ったのが甘かった！　思わず博多駅のインフォメーションで場所を聞いてしまいました。（都会にはたくさんホテルがあるのです…）
プランは女性限定・女性専用禁煙フロア素泊りシングル
＠博多グリーンホテル2号館

　友人のアドバイスに沿って、「お子様うどん」を頼み(かしわ飯が付いている)、うどんに乗っているエビ天をごぼ天に変えてもらう、という作戦を決行すべく、いざ牧のうどん博多バスターミナル店へ！

　作戦通り、食券販売機でミニうどんセットを購入し、練習した「エビ天ばくさ、ごぼ天に代えちゃっとってん」とは言えず、「エビ天をごぼ天に代えてえて頂けますか」とお願いしたところ、「そのサービス、バスターミナル店ではやってないんですよ～」と言われて頭が真っ白に。わざわざ博多まで来たのはごぼ天うどんを食べるためなのにどうする！？と。
　
　すると親切なお店の方が、「じゃあ、ごぼ天うどんに変えて、差額をお返ししますね」とご提案下さり、無事、念願のごぼ天うどんを頂きました！　アゴ出汁が効いていて少し甘めのお出汁は、関西の狐うどんに通ずるものがあり、美味しく完食いたしました。

　予定では、ごぼ天うどんの後に、ごま鯖で一杯と思っていたのですが、もうこれ以上胃に何かを入れるのは無理！というぐらいの満腹状態となり(うどんが胃の中でも膨張し続けている?)、早々にホテルに戻って寝てしまいました。　

※どんぶりの横のヤカンは、お茶ではなくお出汁が入っています。食べている間にうどんがお出汁を吸ってしまった時の追い出汁です。

　旅行最終日となった6月21日(金)、朝7:00博多発さくら540号で岡山へ。朝ごはんは新幹線の中で、昨夜牧のうどんさんで買って、冷蔵庫で保管しておいた「かしわ飯」。友人の「冷めても美味しい」のお墨付どおり、全て美味しく頂きました。ごちそうさま。

※サイドの佃煮やカツオのふりかけは、かしわ飯を炊く出汁を取る昆布や鰹節を使っていて、お店では食べられず、お弁当だけについてくるとのこと。

　岡山には9:08到着。9:25岡山発しおかぜ5号で松山へ。

　四国には旅行で何度か訪れたことがありますが、松山は今回が初めて。老後は、気候が温暖で、新鮮な魚が獲れ、美味しい日本酒が楽しめて、温泉のあるところで過ごすのが夢の私にとって、松山は長い間桃源郷でした。今回初めて松山を訪れてみて、私の夢は確信に変わったのでしたw

※写真は道後温泉に行くために乗った路面電車の車内。古い車輌がそのまま使用されているようで、昭和30年代生まれの50代にとっては懐かしい限りです。吊り輪や降車押ボタン(表紙写真ご参照)も昔のままで、運営側も乗客側も丁寧に愛情をもって電車を利用していることが感じられました。

運転席と客席がほぼ一体。

　道後温泉駅。駅舎はレトロなデザインですが新しく、意識高い系コーヒーチェーンが入っています。

道後温泉駅から道後温泉本館に続くアーケード

　有名観光地でありながら、金儲け主義的な雰囲気はなく、時間がゆっくり穏やかに流れている街だなと感じました。お遍路さん文化がある四国の街ならではでしょうか、訪れた人々を受け入れてくれる懐の深さを感じました。

※猫もまったり

　アーケードを抜け、道後温泉本館の斜め前にある「道後麦酒館」へ。温泉に入る前にお昼ごはんを頂きます。

　まずはじゃこ天と地酒で。

　続いて愛媛名物「鯛めし」

　鯛めしには２種類あって、鯛を一緒にご飯と炊いた松山バージョンと、鯛のお刺身を生卵とタレで頂く宇和島バージョン。道後麦酒館さんの鯛めしは宇和島バージョン。鯛のお刺身の下に生卵の黄身が隠れていて、左側手前にあるタレを掛けて頂きます。

とっても美味しかったですx　ご馳走様でした。

　麦酒館さんに来て、地ビールを頂かない訳にはいきません。

※ケルシュタイプの「坊ちゃんビール」

いよいよ道後温泉本館へ。

　現在改修中のため、霊の湯と休憩室は閉鎖中、神の湯での日帰り入浴のみ利用可能となっています。
　
　入浴料420円、タオル50円、バスタオル200円のレンタル料を支払い女湯へ。お昼過ぎだったせいか、ちょうどいい混み具合。ご年配の方が多い時間帯のようでした。

　神の湯は、浴槽の真ん中にある「湯釜」と呼ばれる円柱形のお湯の注ぎ口を囲むようにして湯船につかるタイプ。こんな贅沢な公営浴場があるなんて、松山市民の皆さんはなんと幸せなのでしょう！　うらやまし～。

　脱衣所で地元の方に声をかけて頂きました。その方はなんと95歳、いつも一人で電車に乗って入浴にいらっしゃるそうです。
「私はねぇ、杖はつかないのよ。杖をつくと筋肉が溶けちゃうからね」と。するとご友人が、「この人はね、いつもポジティブ志向（←この言葉を知ってらっしゃるだけでもお若い！）なのよ」と。
　私もこんな老後を過ごしたいと心から思った出会いでした。どうぞいつまでもお元気で。

※おまけ

　6月25日(火)、遂に日本での休暇最終日。復便は夜中1:55に羽田を発つJL041便、キャンペーンでプレエコを安く確保できたのですが、羽田への乗り継ぎ便が最寄の伊丹ではなく関空発です。

　大きなスーツケースを持って梅田をうろうろしたくなかったので、蛍池駅から関空行きシャトルバスを利用しました。

　大阪はおりしもG20前で交通規制の準備中、シャトルバスの運休は27日から。うまく回避できました。ラッキー！

　ぎりぎりまで美味しいものを食べるべく、関空フードコートへ。「まいどおおきに関空食堂」は、一皿ずつ自分で選べる昔ながらの食堂タイプ。
卵焼きは注文するとその場で焼いて頂けるので、焼きたてふっくらの厚焼き卵が楽しめます。

　具は、プレーン、ネギ、紅ショウガから紅ショウガを選択。揚げたてアジフライと一緒にエビスビールで乾杯！

※この卵焼き、なんとたったの180円！！　

　諦めが悪いと言うべきか、５５１で餃子と生ビール。餃子は酢こしょうで頂きましたｘ

　本当は餃子の王将の餃子が食べたかったのですが、胃が食事に追いつかず・・・次回は必ず餃子の王将に行くぞ！

　羽田JALさくらラウンジへ。ラウンジへ向かうエスカレーターの下から既にカレー臭ｗ

※さくらラウンジ名物カレーライスを頂きました。

さよなら、日本。
次回は父の命日に合わせて来年1月末に帰国します。